発電の種類について

発電の種類について

日本の発電方法は、1.火力発電、2.水力発電、3.原子力発電、4.自然エネルギー、と大きく4種類に分けられるが、ほとんどの発電の仕組みは同じで、何らかの力によってタービンを回転させることにより発電機に動力を供給し電力を生み出す。現在の日本では、火力発電、原子力発電が主要な発電方法となり、電力量構成の90%以上を占めている。

発電種別

火力発電
火力発電
日本の電力の約60%を発電する主要な発電方法のひとつ。石炭や石油などの化石燃料を燃やして水を熱し、発生した蒸気でタービンを回転させ発電する。タービンを回転させた後の蒸気はまた水に戻され、再びボイラーに送られる。火力発電は燃料の量を調節することで発電量を変えることができるので、必要に応じて発電量を増減できる。
水力発電
水力発電
水の流れを利用して発電する為、ほとんどの水力発電所は山間部に設置される。自然の地形やダムなどを利用して水を下に流し、発電用の水車を回し発電するのが一般的な仕組み。現在では水をせき止めたり、汲み上げる等の方法で電力需要の変化にも対応している。
原子力発電
原子力発電
原子炉内においての核分裂反応で発生する熱を利用して発電する為、CO2を全く排出せず安定して大量の電力を供給できる。使用後の核燃料も再処理することにより再利用が可能。ただし、再処理工場では核物質を広範囲に扱う為、厳重な放射線管理が必要となる。
風力発電
風力発電
自然の風の力を利用し大きな風車を回す仕組み。その回転エネルギーを発電機に伝え電気を起こす。運転時にCO2を排出しない非常にクリーンな発電方法だが、風が吹かなければ発電出来ない為、気象条件に大きく左右されるという欠点がある。
地熱発電
地熱発電
地球内部で生成されている地熱をエネルギー源として発電。地熱によって発生した天然の蒸気を利用してタービンを回転させる。地熱は火山活動のあるところに生じやすい為、火山がたくさんある日本にとっては大きな電力を生み出せる可能性の高い発電方法である。
太陽光発電
太陽光発電
太陽光を利用して発電。太陽電池が並べられたソーラーパネルを設置することによって、太陽から受けたエネルギーを電気に変換する。パネルの大きさに対する発電効率が一定の為、小規模導入ができる。家庭で発電した余剰電力は電力会社に買い取ってもらうこともできる。

自然エネルギーとは

太陽、風力、バイオマス、地熱、水力、海洋資源・・・自然エネルギーは、自然界に存在する、「永続的」に利用できるエネルギー。化石資源の枯渇や地球温暖化が問題視されている現代では、新しいエネルギー源として世界中が注目を集めている。


自然エネルギーの国内外の動向

太陽光、太陽光発電、風力等の分野において、先進国をターゲットとする市場展開が積極化している。特に欧米諸国は近年活発な投資が行われているほか、アジア大洋州についても増加傾向である。  日本においても、自然エネルギーの中でも石油代替をはかるために特に必要であるが、経済面の問題から普及されていない10種類のエネルギーを「新エネルギー」と定義し、導入目標を設定している。


※1中小規模水力発電は1,000kW以下のもの、地熱発電はバイナリー方式のものに限る  ※2新エネルギーとされていないが、普及が必要なもの



主な再生可能エネルギー

小中規模水力
発電
小中規模水力発電
日本では古くから開発、設置されてきた水力発電の技術を、中小河川や農業用水路用応用して電力を得る。クリーンエネルギーな上、施設が比較的小さく、ある程度の水量があれば発電可能なため、大規模水源には発電所を建てつくした日本にとっては大きな電力ポテンシャルを秘める発電方式である。また、高層ビルなどに応用すればビルの落差を利用したエネルギー回収システムにもなる。日本では費用対効果や、水利権の取得の際の法的手続きの煩わしさ等が原因となり、普及は滞っていた。しかし2009年頃から大企業参入や法的手続きの簡略化され、今後の普及に注目が集まっている。
太陽光発電
太陽光発電
日本における太陽光発電の導入量は近年着実に伸び、2009 年末累積で 262.7 万 kW に達した。世界的に見ると、日本は 2004 年末まで世界最大の太陽光発電導入国だったが、2008年にはドイツ、スペインに次ぐ世界第3位に低下した。なお、日本においては2009年以降購入補助制度及び余剰電力の売買制度が施行されたため、国内出荷量は大きく増加してきている。
地熱発電
地熱発電
CO2排出を抑えられ、安定した出力を得ることができる反面、施設完成までの期間が長い、設置コストが高い、最適地が山間部や国立公園の付近で建設できない等の問題から、近年日本では設置が停滞している。世界シェアは5%程度、第8位の規模となっている。
バイオマス
バイオマス
植物、または植物由来の成分を燃料として利用することで、燃焼時にCO2が発生する一方、植物が生長する際にCO2を吸収するため、全体で見ると二酸化炭素の量は増加しない「カーボンニュートラル」状態となる。このバイオマスを化石系燃料に代替すれば、地球温暖化ガスの一つである二酸化炭素の発生量を抑制できることから、地球温暖化防止対策の有効な手段の一つとされ、日本においても新エネルギーとして認定され、注目されている。
太陽熱利用
太陽熱利用
太陽熱利用は古くは太陽光を室内に取り入れることから始まっているが、現在でも新エネルギーの一つに数えられている。太陽熱を集めて温水を作る温水器の登場してから積極的に利用されはじめ、現在では暖房や冷房にまで用途を広げたソーラーシステムが開発された。1990年代の石油価格低位安定と太陽光利用製品等の台頭によって新規設置台数が年々減少しているが、新エネルギーの中でも施設費用が比較的安価で、費用対効果が優れている。
温度差熱利用
温度差熱利用
一般に水温は夏場は気温よりも低く、冬場は高い。この気温と水温との温度差をヒートポンプを介して熱移動させる熱利用方式。民生用の冷暖房を水を用いて代替できることから都市システムに組み込みやすいエネルギーであり、なおかつ燃料がいらないためクリーンエネルギーである。規模の大きい施設が必要なため地区単位での導入が進んでいる。
雪氷熱利用
雪氷熱利用
冬の間に降った雪や、冷たい外気を使って凍らせた氷を保管し、冷熱が必要となる夏に利用するもの。導入地域は寒冷地に限定されるが、資源が多量にあるため注目される取り組みである。夏までの間は冷蔵施設を食料保管庫としても利用できる。さらに現在は居住空間にも適用が進んでいる。
当サイ
トについて

当サイトについて

当サイト(電力マップ)は、電気事業連合会で公表されている過去の発電電力量(サイト公開時点では2010年)のデータを元に、各電力会社の電力供給の供給源構成などの「見える化」を行い、 東日本大震災後の日本の電力問題をより多くの人に考えて頂くきっかけを作る目的で公開させて頂いております。

東日本大震災後の春、当社(株式会社スプール )として、どのような社会的な貢献が出来るかといった社内での話し合いを通じて着想し、 単に「原子力は必要ない」といったような方向付けされたメッセージではなく、なるべくフラットな情報を、わかりやすく見えるように提供したいと考えました。

当サイトは、当社にとって初めてのHTML5の利用による習作も兼ねており、技術力不足等により結果として2012年の公開になってしまいましたが、 震災の爪痕はいまだ大きく、また電力エネルギー問題ははいまだに多くの問題をはらんでおり、 昨年に続き2012年も、今後の日本の国づくりなどを考える上で大変重要な位置を占めるであろうことは、間違いありません。

まだまだ私たち自身が勉強中ではありますが、 当サイトをご覧頂くことが、より賢明な皆様にとっての考えるきっかけとなって、 次の時代の新しい何かにつながっていくことを願って、ここに公開させて頂きます。

参照元データ一覧

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